会長挨拶
ご挨拶
第30回日本小児整形外科学会学術集会
会長 川端 秀彦
南大阪小児リハビリテーション病院
会長 川端 秀彦
南大阪小児リハビリテーション病院
第30回日本小児整形外科学会学術集会開催にあたって
この度、第30回日本小児整形外科学会学術集会を2019年11月21日(木曜日)から23日(土曜日)の3日間の予定で大阪中之島の大阪市中央公会堂で開催させていただくこととなりました。日本小児整形外科学会は「小児整形外科学に関する研究発表、連絡、連携及び研究の促進を図り、その進歩普及に貢献し、もって学術文化の発展に寄与すること」を目的に設立され、現在およそ1,200名の会員を有し、学会誌の発行および学術集会、教育研修会等の開催を定期的に行っています。近年少子化が問題となっていますが、それゆえにひとりひとりの子どもを大切に育てていくことが社会的にも重要となります。小児期に罹患する整形外科的疾患は、骨肉腫などの悪性腫瘍のように生命にも危険を及ぼすものから、先天異常や脳性麻痺など重篤な機能障害をもたらす疾患まで多岐にわたります。これらの治療は我が国の社会的背景のもとでますます重要性を増していると考えられ、小児整形外科医には従来よりも一層の研鑽が求められています。
今回の日本小児整形外科学会学術集会は第30回と私たちにとって節目となる学術集会であるばかりではなく、年号が改まって第1回目の学術集会となります。この大きな節目を意識して、学会のテーマを「小児整形外科医のアイデンティティ」とし、先達たちがなしてきたこと、そして私たちがなすべきことは何かを見つめ直し、いったい小児整形外科医とは何かを改めて問いたいと思います。そして第一線で働く臨床医や新進気鋭の研究者が小児整形外科学に関する最新知見を発表し、新たな知識を学び、自由闊達に議論できる場として本学術集会を提供したいと考えています。その結果として小児整形外科学の進歩向上が子どもたちの幸福につながることが究極の望みです。
学会場となる大阪市中央公会堂は昨年に開館100周年を迎えた赤レンガの外装が美しい重要文化財です。各種の歴史的な建築様式が混在した外観と内部空間の多彩な演出を、学会の合間に楽しんで頂ければ幸いです。3日間と若干長めの日程ではありますが、大阪での初めての開催となる日本小児整形外科学会学術集会に多くの先生が参加くださることを心からお願い申しあげます。